将来の資産形成のために株式投資をしようと思っているんだけど、NISAってどうなの?
一般NISAとつみたてNISAの違いってなんだろう…どっちがいいの?
この記事では、こんなお悩みを解決します。
- そもそもNISAとは
- 一般NISAとつみたてNISAの違い
- 一般NISAとつみたてNISAのメリット・デメリット
- 一般NISAとつみたてNISAそれぞれに向いている人
終身雇用の崩壊が始まり、FIREといった考え方が広まったりしている今、投資による資産運用が関心を集めています。
その中で、株式投資などを始めようと思う方はNISAに注目することが多いのではないでしょうか。
でも、「NISAってどんなものなんだろう?」「一般NISAとつみたてNISAがあるけど、自分に合ってるのはどっち?」といった具合に悩んでしまうと思います。
まさに、この記事を書いている筆者が悩んでいたので、調べてまとめました。
簡単に言うと、NISAは投資で得た利益を非課税にしてくれる制度です。
また、NISAには大きく2種類、”一般NISA”と”つみたてNISA”があります。
それぞれメリット・デメリットなどをご紹介していきます。
この記事を読めば、「NISAがどんな制度か分かり、一般NISA・つみたてNISAどちらを選べばよいか」判断しやすくなると思いますよ。
NISAとは、投資で得た利益を非課税にしてくれる制度
NISAは投資で得た利益に対する税金を優遇してくれる制度です。
正式には「少額投資非課税制度」と言います。
国が資産形成を後押してくれてるんですね。
通常、運用益は約20%の税金がかかりますが、NISAは非課税になります。
正確には20.315%の税金がかからなくなります。
NISAの種類にはざっくりと以下3つがあります。
一般NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|---|
対象者 | 日本在住の20歳以上 | 日本在住の20歳以上 | 日本在住の未成年 |
非課税対象 | 国内株式・外国株式・投資信託・ETF | 国が定めた基準を満たした投資信託・ETF | 国内株式・外国株式・投資信託・ETF |
年間投資上限額 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
投資可能 期間 | 2014 ~2023年 ※2024年以降は新・NISAとして内容が変更され2028年まで延長予定 | 2018~2037年 2042年まで延長予定 | 2016年~2023年 2024年以降は延長せず廃止される |
非課税 期間 | 5年 | 最長20年 | 5年 |
ジュニアNISAは2024年に廃止かつ未成年対象のため、本記事では紹介を割愛します。
一般NISAは2024年から新・NISAとして延長されますが、本記事では今回新・NISAについての比較は行いません。
変更点はありますが、ほとんど一般NISAと同じ考え方での利用になるためです。今後、別記事などで新・NISAを取り上げたいと思います。
また、NISAは1人1口座のみの開設で一般NISAかつみたてNISAを両方同時に利用できません。
そのため、どちらを選ぶかはあなたの資産形成の目的次第です。
では、本題の一般NISAとつみたてNISAの違いを見ていきましょう。
一般NISAとつみたてNISAの違い
一般NISAとつみたてNISAの違いをまとめると以下のようになります。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
対象者 | 日本在住の20歳以上(口座を開設する年の1月1日現在) | 日本在住の20歳以上(口座を開設する年の1月1日現在) |
非課税対象 | 国内株式・外国株式・投資信託・ETF | 国が定めた基準を満たした投資信託・ETF |
投資方法 | スポット購入・積立 | 積立 |
年間投資上限額 | 120万円 | 40万円 |
投資可能 期間 | 2014 ~2023年 ※2024年以降は新・NISAとして内容が変更され2028年まで延長予定 | 2018~2037年 2042年まで延長予定 |
非課税 期間 | 5年 | 最長20年 |
ロールオーバー | 可能 | 不可能 |
異なるところをそれぞれ紹介していきます。
投資対象商品の違い
一般NISAの投資対象商品は、国内株式・外国株式・投資信託・ETFとなっています。
選択肢が豊富で魅力的です。
非課税であることを除けば通常の投資と同じであるため、リスクが伴います。
一方、つみたてNISAの投資対象商品は、金融庁が定めた基準を満たした投資信託・ETFです。
個別株などは対象となっていません。
手数料が安く、しっかりと分散投資された安定運用の商品からのみ選べるようになっています。
つまり、低リスクなため長期投資向きです。
投資方法の違い
一般NISAはスポット購入・積立どちらも可能です。
つみたてNISAは名前の通り積立のみです。
年間投資上限額の違い
一般NISAの年間投資上限は120万円です。
一月当たりで考えると10万円まで非課税枠を使えます。
個別株などスポット購入も可能なため、一月あたりいくらと考える必要はありませんが、目安としてこれくらいです。
これに対して、つみたてNISAの年間投資上限額は40万円です。
毎月にすると3万3333円まで非課税枠で積立ができます。
仮に3万3333円で12ヶ月投資すると、合計39万9996円となり40万円の枠を使いきれません。
しかし、年2回投資額を変更できますので、その月だけ投資額を調整すれば40万円の枠を使い切ることが可能です。
非課税期間の違い
一般NISAは買付から5年間を非課税で保有できる期間としています。
つまり、非課税投資枠は5年間で最大600万円(=120万円×5年)まで利用可能です。
対して、つみたてNISAは非課税期間が20年間となっています。
すなわち、非課税投資枠は20年間で最大800万円(=20万円×20年)まで利用可能です。
つみたてNISAは少額ずつですが、長期で大きな金額を築くことができる制度になっていますね。
ロールオーバーの違い
ロールオーバーとは、非課税期間が満了したあとにNISAの非課税投資枠で保有している金融商品を翌年のNISA非課税投資枠に移すことです。
ロールオーバーしない場合は売却もしくは課税口座に移すことになります。
一般NISAは5年間の非課税期間のあと、ロールオーバーが可能ですが、つみたてNISAは不可です。
つみたてNISAは投資可能期間が2018年~2037年(2042年まで延長されている)であるため、20年間保有後にロールオーバーしようがありません。
なので、この違いを気にすることはなく、一般NISAはロールオーバーできて素晴らしいと思っておけばOKです。
一般NISAとつみたてNISAのメリット・デメリット
では、上記の一般NISAとつみたてNISAの違いを踏まえて、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
一般NISAのメリット・デメリット
一般NISAは、国内株式・外国株式・投資信託・ETFと投資商品の幅が広く、高配当株への投資も可能です。
選択の自由がある分、商品・購入タイミングを見極める必要があるため、手間がかかります。
また、投資可能上限120万円の枠を目いっぱい使えば、その分リスクが伴いますが大きな利益を狙うことができます。
5年間の非課税期間をロールオーバーして合計10年間、120万円という非課税枠で運用し続けられるので、さらに大きな利益を狙いやすい制度になっています。
つみたてNISAのメリット・デメリット
つみたてNISAの投資対象商品は、投資信託・ETFです。
その中でも長期・分散投資を目的に金融庁が定めた基準をクリアしたものに限られています。
商品の選択肢が少なく、一度決めた額を積立続けるため、投資に割く時間が少なく済みます。
しかし、高配当株等を購入したいなど、個別銘柄に投資ができないのは難点です。
20年間長期でコツコツと小さな利益を積み重ね、安定した利益を得られる可能性が高いことが魅力的な制度です。
一般NISAとつみたてNISAどちらに向いている?
一般NISAとつみたてNISAの違い、メリット・デメリットがわかったので、自分にはどっちが向いてるんだろうと思ってる方もいるでしょう。
1つの目安として以下のリストから判断してみましょう。
一般NISAがおすすめな方
- 積極的に投資したい
- リスクを承知でリターンを重視したい
- 投資商品を自由に選びたい
- 高配当銘柄の配当金を非課税で受け取りたい
- 相場を見て購入/売却タイミングを決めたい
- 年間投資額40万円以上を考えている
上記に多く当てはまる方は、一般NISAがおすすめです。
5年間で利益をあげられる自信がある方や、これから知識をつけて経験しながら稼げるようになりたい方が向いているでしょう。
つみたてNISAがおすすめな方
- 投資初心者
- 低リスクで安定した投資がしたい
- 投資に時間を割きたくない
- 長期的にコツコツ運用したい
- 年間投資額が40万円以内で考えている
上記に多く当てはまる方は、つみたてNISAがおすすめです。
長期的にコツコツ資産形成したい方にピッタリ。
投資経験や知識が浅く、運用に自信が持てない方でも一度、積立の設定をしておけば、基本ほったらかし運用ができます。
売買のタイミングや投資商品の選定などに時間を割きたくない方、月々の投資額が限れられる方が向いているでしょう。
自分の目的にあったNISAを選択をしよう!
一般NISAとつみたてNISAについて違いやメリット・デメリット、向いている人を紹介してきました。
アグレッシブな投資がしたい方は一般NISA、長期でコツコツ投資したい方はつみたてNISAというおおまかなイメージになります。
しかし、細かく見るとそれぞれ特徴がありますので、自分の目的にあったNISAを選択するのが大切です。
この記事が参考になればうれしいです。